悠冴紀
2016年8月15日
鏡の奥に堪えがたい醜さを覚る瞬間(とき)
それは誰かを裏切る瞬間(とき)
心の中で誰かを裏切るその瞬間(しゅんかん)
口から発せられない裏切りは
潔く喧嘩に発展することはない
裁かれぬままに人知れず
湿気と重々しさを落としていく
自分だけが知っている心の裏切り
その深い足跡は
やがて乾いて石となり
硬くその姿を保ち続ける
ひび割れることなく
風化することなく
永久に──
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※中学生時代(1990~1991年頃?)に書いた古い作品です。
注)私の作品を一部でも引用・転載する場合は、必ず『悠冴紀作』と明記してください。
自分の作品であるかのように公開するのは、著作権の侵害に当たります m(_ _)m