悠冴紀

2019年1月17日

救 済

私が最も救いを期待したとき
 

 
求めた救いは私に背を向けた
 

 

 
たぶんそれで良かったんだ
 

 

 
おかげで私は立ち方を覚えた
 

 
自分で考える機会を得た
 

 

 
私に最も救いが必要なとき
 

 
私はもう救いを期待しなくなっていた
 

 

 
たぶんそれで良かったんだ
 

 

 
おかげで私は歩き方を覚えた
 

 
一人で闘う機会を得た
 

 

 
私を救おうと言う者が現れたとき
 

 
私はその救いに偽善の陰を見出し拒絶した
 

 

 
たぶんそれで良かったんだ
 

 

 
おかげで私は生き方を覚えた
 

 
自分をダメにする存在を見抜く機会を得た
 

 

 
救われないことが力をくれた
 

 

 
落ちるところまで落ちればいい
 

 
試行錯誤して彷徨いながら
 

 
自分なりの道を見出せばいい
 

 

 
誰かに救われてしまったら
 

 
自分で歩けなくなってしまう
 

 

 
甘えを覚えてしまったら
 

 
救済依存症になってしまう
 

 

 
救われないこと自体が
 

 
自分自身への救済なんだ


 

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※1998年~1999年(当時21~22歳)頃に書いた詩です。
 

 

 

 
注)私の作品を一部でも引用・転載する場合は、

  必ず「悠冴紀作『◎◎(作品名)』より」と明記してください。
 

 
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#人生 #詩

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