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悠冴紀のコトバの欠片
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クレバス
深すぎる傷跡 凍てつく大地に刻み込まれた 底知れぬ裂け目 こんなにも深部に達していながら もはや血も出ないほど時を刻んだのか…… 遠い記憶に実感はなく ただただ知識として残るばかり だがそれが今ではコアを成す 地中に食い込む 深いクレバス ...
悠冴紀
2016年2月8日


自由の代価
何人の人間が知っているだろう 自由とは完全なる孤立 誰にも何も求められなくなったあとの 真の孤独を意味すると 何人の人間が知っているだろう 自由とは責任ある選択の連続 誰の導きも 何の保障もない 日々手探りの道なき道のことだと 自由を求めて闘うとき ...
悠冴紀
2016年2月4日


雪
しんしんと
雪が降る
しんしんと
しんしんと・・・
色という色が白さに溶け
大気が 光る結晶を散りばめていく
音という音が静けさに溶け
大地が 厳かに吸い込んでいく……
悠冴紀
2016年1月29日


詩「雪の記憶」
作:悠冴紀 雪を見るたび 私はいつも 何故だか君を 思い出す 君の喪失は受け入れない 受け入れられるわけがない だがこの悲しみは 引き受ける あえていつまでも 悼み続ける 忘れるつもりなど更々ない 君との日々も その別離さえも たとえそれが楽な道でも...
悠冴紀
2016年1月19日


詩『モノ~無機質のユートピア』
人は何にでも慣れるという
苦痛にも 恐怖にも 悲しみにも
少しでも楽になろうと望むあまり
己の感情を麻痺させる
確かに人は慣れていく
富にも 貧困にも 死臭にさえも
馴染んではならぬものもあるとは考えもせず
強さと信じて 慣れていく
人は自分で思うほど器用ではない
これほど

悠冴紀
2015年11月26日
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