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悠冴紀のコトバの欠片
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蛹
君は蛹
君は自分自身から逃げ去る者
そして蛹は眠るもの
君の努力は繭(まゆ)の中
いつも行動を伴わない
他との交わりのない小さな殻の中で
ただ独り 考えるだけ
関係はいつも一方通行
主体性ある行動を評価されるのが怖くて
空気さえ動かすまいと
受け身の姿勢で固まっている
誰かが
悠冴紀
2015年8月24日


天狼 ~ハティ
ユグドラシルの根に湧くミーミルの泉に
ゆらりと蒼白い月明かりが浮かぶ
君は私の月だった
君の言葉と視線は
私を映し出す水鏡
誰もに見放され厭われていた私とは違い
君は輝かしい前途を期待された才ある者
何故こんな私が残り
君のような人が去らねばならなかったのか…
かつて私は
悠冴紀
2014年10月22日


悪 夢
昨日悪夢を見た これまで味わったこともない恐怖の味 そこには親友がいない 私には〝今〟しかなかったのに 親友が〝今〟のすべてだったのに <過去>の亡骸 <未来>の虚無 私には<今>しかなかったのに 親友がいるから生き延びてきたのに ...
悠冴紀
2014年2月5日
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