●「神よ、願わくばわたしに、 変えることのできない物事を 受け入れる落ち着きと、 変えることができる物事を 変える勇気と、 その違いを見分ける知恵を さずけたまえ」 ●「疑うことを知らぬ信頼というお見事な奇跡について 人々がどう褒めはやそうと ご自由だが、 私はそんな奇跡を生む能力を実に恐ろしいもの、 絶対に軽蔑すべきものだと思う」 ●「わかってもらえると思うが、偉大な文学作品はすべて……
『モビィ・ディック(白鯨)』『ハックルベリー・フィン』『武器よさらば』
『緋文字』『赤い武勲章』『イリアス』『オデュッセイア』『罪と罰』『聖書』
『軽騎兵旅団の詩』……人間であるということが、いかに愚かなことであるかに
ついて書かれている ── 誰かにこう言ってもらえると、ホッとするはずだ」 ●「誰もが認めようとしないが、われわれ全員は化石燃料中毒なのだ。
パーティに水をさしたくないが、これが真実なのだ。われわれは地球の資源を、
空気や水も含め、浪費してきた。それも、明日がないかのように。そしていま、
明日はなくなってしまった。という訳で、バカ騒ぎは続くが、そう長く続かない」 ●「NASAが送ってくれた写真集のなかで、地球は正に美しい青とピンクと
白の真珠だ。非常に美しく見える。そこには飢えて腹を立てた地球人も、
排煙も下水も塵芥も、精巧な兵器も、さっぱり見えない 」 ●「何が最終的にこの星を滅ぼすかを知っていますか?
真剣さが全く無いことです。
実際に何が起こりつつあるか、次に何が起ころうとしているか、
そもそも我々はどうしてこんな泥沼にのめりこんだのか、
そういうことに誰もが全く無関心なのです」 ●「十字架にかけられし地球よ。声を持ち、皮肉をこめて言ってほしい。
『父よ、彼等を許したまえ。彼等は自分たちのしていることがわかって
いないのです』と。皮肉な点は、我々は自分たちのしていることを
知っているということだ」 ●「政府や企業やメディアや、宗教団体や慈善団体などが、
どれほど堕落し、貪欲で、残酷なものになろうと、音楽はいつもすばらしい。
もしわたしが死んだら、墓碑銘はこう刻んでほしい。 『彼にとって、神が存在することの証明は音楽ひとつで十分であった』」
──カート・ヴォネガットJr.