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悠冴紀のコトバの欠片
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JANUS
許せないのに 想っている
恨みながら 感謝している
突き放しながら 案じている
男でも女でもない架空の生き物のような
恋心も持たない乾いた人間だった私には
君との繋がりが 神聖だった
あまりにも
私の人格は二つに分裂してしまった
君が私を引き裂いた
信じていないのに 受け入
悠冴紀
2016年2月23日


SPHINX
過ぎ行く一年の終わりに
私はまた 君を振り返っていた
巡り来る一年の始まりに
私はまた 君を思っていた
今では行方も分からない君のために
私はこの先 どれだけの涙を流し続けるのだろう
かつて血も涙もない冷酷さで
人ならぬ者と畏れられていたこの私が……
一年の終わりに 私はまた
悠冴紀
2016年2月14日
君に贈るもの
君に届けたい曲がたくさんある
君のその耳でこそ聴いてもらいたい曲が
君に届けたい言葉がたくさんある
君のその眼でこそ なぞってもらいたい言葉が
君のその感性
その受け取り方が
私はずっと好きだった
君の良質の反応一つ一つが
私を育て 磨き上げた
だがすべては遠い過去
君が私
悠冴紀
2016年2月10日


君の道 私の道
本来なら私達は誰より多くを共有できる
真の友になれるはずだった
あの事件を機に2つに別れた
君の道 私の道
君のその道には今 何が見える? 激しく いがみ合い
激しく 罵り合い
各々の悪夢へと帰っていった
11歳の幼い胸に 同じ孤独を抱えたまま
君の
悠冴紀
2016年2月5日


蝶
私は羽ばたく者
変化を拒まず受け容れる者
飛び出す勇気を持てない君の分まで
高く舞おうと 大きく羽を広げ
出し得る力を 出し尽くす
ほかならぬ君がそう求めた
私はいつも 君の生の代役だった
私は共に飛びたかったのに
ジレンマが二人を裂き
とうとう私は飛びたった
二人分の重み
悠冴紀
2015年8月27日
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