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  • 悠冴紀

救 済


私が最も救いを期待したとき 求めた救いは私に背を向けた たぶんそれで良かったんだ おかげで私は立ち方を覚えた 自分で考える機会を得た 私に最も救いが必要なとき 私はもう救いを期待しなくなっていた たぶんそれで良かったんだ おかげで私は歩き方を覚えた 一人で闘う機会を得た 私を救おうと言う者が現れたとき 私はその救いに偽善の陰を見出し拒絶した たぶんそれで良かったんだ おかげで私は生き方を覚えた 自分をダメにする存在を見抜く機会を得た 救われないことが力をくれた 落ちるところまで落ちればいい 試行錯誤して彷徨いながら 自分なりの道を見出せばいい 誰かに救われてしまったら 自分で歩けなくなってしまう 甘えを覚えてしまったら 救済依存症になってしまう 救われないこと自体が 自分自身への救済なんだ

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※1998年~1999年(当時21~22歳)頃に書いた詩です。 注)私の作品を一部でも引用・転載する場合は、

  必ず「悠冴紀作『◎◎(作品名)』より」と明記してください。   自分の作品であるかのように公開するのは、著作権の侵害に当たります!

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